活動報告



インテリアプランニングアワード2016 入選作品見学会・セミナー「数研出版関西本社ビル」

2018.02.16 開催

 
 今回の見学会は、滅多にない一般企業を見学すると云う機会に恵まれ、業界他団体 14名に学生2名を含む計16名の参加を得て、2/16金曜日の午後2時から4時までの2時間の開催でセミナーから設計コンセプトをお聞きして、見学回廊すると云う工程でありました。

 セミナー 設計施工の竹中工務店で、現在転勤され九州支店設計部に属されている吉田直弘氏から設計主旨の説明や、工夫された点などをお聞きして、見学会から最終の質疑応答までを構成されました。
 数研出版様 、チャート式問題集はじめ参考書や学校向けの教科書を出版されている京都発祥の企業で、京都御所の南西の烏丸通り沿いに本社を構え、その通りには京都を代表する企業や、大規模な商業施設が数多く立地しています。

京都 メインストリートである烏丸通りのこの地から。地下鉄市バスからのアクセスの向上を図りながら広く情報発信を行いたいと云う要望から建築計画がスタートしました。

旧社屋の約2倍程度、東に烏丸通りの稀有な40mのワイドフロンテージを持つ敷地、西側に両替町通りにも接する敷地に移転建設する新社屋造りのプロジェクトです。 出版業界の「智」を扱う、「智」のある新社屋が、京都らしさや数研らしさを表現できるようにと工夫されました。 京都御所の景観規制や歴史美観地区 規制、高さ15mの中に3階以上の建物であれ 壁面より900以上セットバックせよと。 それには各階の前面に透過性 スクリーンを設置し、高さ制限がある中で屋上庭園を設け屋根 懐部分も使える様な目 一杯 工夫を計りながらその規制に新たな解釈を執り行う事が出来た。
 それが、新たな空間・佇まいとしての「京都らしさ」・「数研らしさ」としての表現であった。

 
ガイドラインの意図を読み取りながら、内部空間との間に生まれる縁側領域を作ることで、本来京町屋の内に中間領域を普通の空間の中に表現したいと思っていた。屋上4階部分の真中に中庭を設けて、中庭を囲む様に回廊と回廊の一部にコラボレーションスペース、コミュニケーションスペースを設けて、スタッフの息抜きや休憩であったり、お昼を食べる空間であることに活用されるスペース空間を作っている。
また素材感をなるべく出そうとアルミキャストスクリーンの表情や壁であったりと、色んな所で演出しています。アルミキャストの製作で、7.4mの長さの物を京都であれは一体物で出来ないかと、本来の伝来工房にて製作出来ると考えていたものが、長さに対し継ぎ物しか出来なくて自社担当者で佐川美術館を手掛けたスタッフに相談したところ、メインファサードであるがゆえに継ぎ物ではいけないと金沢の北陸アルミまで依頼したこだわりの物であった。

 
全体の空間の統一に もう一つコンセプトを「智」を編む新社屋とした。 「智」の継承・創造・発信と進んで行くオフィス造り。 働き方の特徴と課題を改善しようと家具の形状等をまたレイアウトを今までと違った形で、ワンフロアーにすることで、色んなコラボレーションができ、多目的な利用もでき、コミュニケーションが図れるスペースを作っていこうと計画した。各部署の働き方の方式も替えている。2階3階の編集部は終日デスクワークな為にドラフトの掛からないように、天井面全体にスチールパネルから空気式の放射空調を取り入れている等。「智」を発信するのは、「京都 デザインコード」素材感・奥性・連続性・透過性・重層であったり、「コーポレートアイデンティティ」社史・思想・出版物・ロゴでの表現で発信して行くのであります。
企画事業委員会 森本正道記


インテリアプランニングアワード2016 入選作品見学会・セミナー「二色格子の家」

2017.12.02 開催

 
JIPA 日本インテリアプランナー協会が主催する、2016 年度のインテリアプランニングア ワードの入賞作品の見学会・セミナーを、2107 年 12 月 2 日に実施致しました。 当日は、小梶会長を始め、企画事業委員 3 名、正会員 8 名の他、女性デザイナー2 名(ジーク社員)が参加。
好天に恵まれ、京阪電車 三条駅から徒歩で現地へ到着。個人住宅の為、2班に分かれて邸内を見学。
住戸オーナーご夫妻と草木氏により、詳細な説明を受けました。
 

 
京都の閑静な住宅地に立地する、住空間の改修作品である。設計・監理は、KIPA 正会員の草木義博氏。 コンセプトは『自然素材を生かした、室内環境に配慮したインテリア』で、経年変化す る程に味が出てくる素材と空間を目指しています。
日本の気候風土に馴染む国産材を使用し、床のフローリングは長野県産の山桜、無垢材をヘリボーン加工し、柿渋でコーテイング。 壁や天井の格子は唐松材を使い柿渋フィニッシュとしています。
外装には吉野杉のアカタを焼杉とし、シロタとの組み合わせで変化をつけています。 内部壁の一部は天然漆喰の中塗り仕上げとし、ベージュ色がやさしい表情を醸し出しています。
 

 
キッチンカウンターは、漆喰で造作するなど、細部にまで自然素材にこだわり、 インテリア空間全体として心地いい空気が流れ、快適で癒せる住空間となっています。 約 1 時間をかけての邸内見学後、全面道路上で全員の記念写真を撮影しました。
その後、徒歩で三条通寺町にある「うずらギャラリー」にて行いました。 このギャラリーは、元医院の診察室を一般開放しているもので、レトロな空間での講演・質疑応答は、貴重な体験でした。
約 1 時間のセミナーで、今回の見学会が無事終了し、有志による懇親会が河原町通に 面する飲食店にて実施されました。

企画事業委員会 来海素存記


「プラントハンター 西畠清順さんのお話」

2017.06.09 開催

 
「西畠清順さんのお話」セミナーは6月9日(金)、18:00より一部を株式会社遠藤照明のENDO堺筋ビル2階のイオンコンパス会議室、二部懇親会を同じく株式会社遠藤照明ショールームにて開催されました。
 一部参加者は152名にのぼり、定員を上回り立見のでる参加を頂くと共に、「西畠清順さんを囲んで」懇親会にも93名の御参加がありました。2時間にわたる西畠清順さんの「植物への愛情溢れる」セミナーから、植物への彼の暖かい憧憬を身近に感じさせて頂きました。彼と参加者のコミュニケーションに花の咲いた懇親会でも、笑顔笑顔の楽しい一時で、ひとえに西畠清順さんの人柄によるところが大きかったのだと思っております。 
 西畠さんのお話は情熱に富んでおり、満ち溢れる若さが会場を包み込みました。

 
1 清順さんの自己紹介
   インテリア関係者への事例として幾つかの最近のプロジェクトを紹介された後、自己紹介として、プラントハンターとして規格外の流通していない植物をお届けするのが仕事で、プレゼ動画の中で、「植物を届けるメッセージ」というテーマのある思想の大切さと、「植物が人を集める力」への期待を語っています。
  又この仕事に対する植物移動の生態系バランス危惧のある事には「植物は子孫を残す本能で遠くへ行きたい」という自然摂理への理解をお願いされました。
  次に彼の今日の主題として幾つかのテーマを事例により紹介

 
 2 植物が皆のわかる面白いコミュニケ—ションツールになる事
   事例として印象的だったのは、最近IT企業施設の植物志向のお話しや神戸フィッシュダンス、リニューアルで植物をレンタル契約して緑のレストランを維持した事、更にソウル、Wホテルでのデジタル映像による都会の自然をテーマとする有機ホテルの例等の他、隈研吾さんとのコラボについても言及があり、植物がコミュニケーションを誘発するツールになっている例として興味深く聞かせて頂きました。

 
3 植物を生かす(活かす)というテーマについて
スペインの実のならなくなった1000年古木オリーブの体力を温存して小豆島の村おこしに生かされた(活かされた)例や長野県の耕作放棄地への桜苗植栽というストーリーで生かされる(活かされる)例のように、生花を例に、「生かして」おり殺生ではないという説明でした。

 
4 集客装置としての植物と投資効果
   福岡市ホームセンターでのPRイベントでの、エアープランツによるメイズ、ルミネ有楽町での開花調整による桜の早咲き花見イベント、能登加賀屋旅館での遠景に長谷川等伯松林図をした日本庭園、世界の植物を共存させた小林武史プロデュースの代々木ビレッジ等、いずれも植物を活かした少ない投資で、高い集客と収益拡大につながっている。これはあくまで利益優先の話ではなく誤解のなきようとのコメントが添えられました。

 
5 終了後会場から興味深い質疑もあり、西畠さんから天才のつぶやきとして「愛の力で植物を好きになり尽くしてきた」事や感激する時は?との質問に「植物と一緒に創った風景にいつも感激している」等の気持ちの表明があり、未だマンション住まいで庭はないというお話でした。
 ︎御礼と追記 今回会場を貸与、設営、照明計画に協力して頂きました株式会社遠藤照明様に御礼申し上げると共に、二つの植物を描いた日本画屏風の展示させて頂きました岸野フサヨ画伯に感謝申し上げます。
  最後に そら植物園様 西畠清順様、4時間にわたりお付き合いいただき、ありがとうございました。
  にこやかな笑顔と商業にも長けた感覚をお持ちと拝見、非常に覚醒感のあるセミナーでした。 
交流委員会 小林康夫記